ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』の考察と、最終回の結末や、最終回までのあらすじや真犯人をネタバレします。
二つの事件と過去と現在が考察する『クジャクのダンス、誰が見た?』の最終回はどうなるのか、現在連載中の漫画原作でも真犯人について何もまだ描かれていません。
ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』はどんな最終回を迎えるのか、結末が気になりますよね。
ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』の最終回の結末と、東賀山事件と山下春夫事件の真犯人についてネタバレ考察していきます。
【この記事でわかること】
- ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』のネタバレと最終回結末の考察
- ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』の事件の真犯人と考察
- ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』の最終回までのあらすじと登場人物
- ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』の最終回の見どころ
- 『クジャクのダンス、誰が見た?』の原作全話あらすじ
ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』最終回の結末ネタバレ考察!
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結末予想①:父・春生の遺志を継ぎ、心麦が真実を世に暴く
心麦は松風弁護士や仲間たちと協力し、東賀山事件の真相を解き明かします。
また、その過程で心麦が東賀山事件の生き残りである林川歌であることも明らかになります。
東賀山事件の真犯人は検事の阿南由紀であり、彼女が林川家を狙い事件を計画したことをつきとめます。
さらに、赤沢が春生を亡き者とし、事件を隠蔽しようとしていた事実も暴かれます。
心麦は父の遺志を継ぎ、証拠を元に記者の神井の協力の元、真実を世に告発します。
これにより司法が動き、遠藤力郎の冤罪が証明され、息子・友哉も無実となります。
心麦は自身が林川歌である事実を受け入れ、父・春生が守ろうとした愛情を胸に、山下心麦として新たな気持ちで人生を歩み始めます。
結末予想②:心麦はすべてを背負い新たな道へ
東賀山事件の真犯人は阿南由紀検事であり、彼女が林川安成の隠し子だったことが明らかになります。
阿南は自身の出自を隠すため、林川一家を亡き者とし、罪を遠藤力郎に着せました。
心麦は父・春生がその事実に気付き、命を狙われたことを知ります。
事件の証拠を集めた心麦は、松風と共に阿南を追い詰めますが、阿南は最後まで罪を認めず、自らの命を手放すという悲劇的な結末を迎えます。
一方で、心麦は林川家の財産を手にする権利を得ますが、それを辞退し、静かに父・春夫の思い出を胸に新たな人生を歩むのでした。
結末予想③:林川家にまつわる悲劇の真相と心麦の新たな未来
東賀山事件の真犯人は林川家の妻・里子であり、彼女が夫・安成への恨みから事件を計画し自分の子どもをも手にかけていたことが判明します。
一方、赤沢は遠藤力郎への自白強要の関与を隠すため、春生を亡き者とし、心麦をも消そうと画策します。
松風や神井の助けにより心麦は、赤沢の企みを阻止し、彼を法の裁きに委ねるのでした。
しかし、事件の全容が明らかになる中で、心麦は自分が林川歌であることを知り葛藤を覚えます。
父・春生が自分を守るためにしてきたすべての行動を理解し、父への感謝と愛情を胸に刻むのでした。
事件の解決後、心麦は父が教えてくれた「正義を貫くこと」の意味を胸に、社会の理不尽に立ち向かおうと、松風の事務所で正式に働くことなるのでした。
ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』の2つの事件の真犯人は?
ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』の2つの事件、東賀山事件と山下春夫事件の真犯人と、犯行動機の考察がコチラ▼
東賀山事件の真犯人は阿南由紀?
東賀山事件の真犯人は、阿南由紀ではないかと推察します。
阿南由紀の母は、未婚の状態で彼女を育てたことが原作の中で描かれています。
阿南の父は、東賀山事件で犠牲になった林川一家の一人・林川安成なのではないでしょうか。
阿南の母が実業家だった林川安成の愛人であり、阿南が林川の隠し子という設定なのではないかと考えられます。
林川が自らの妻や子どもたちと裕福な生活を送る一方で、阿南の母と阿南は疎外感や不遇を味わっていた、この境遇が阿南が林川一家への複雑な感情、愛憎入り混じった感情を生じさせたと考えられます。
阿南は幼いころから、自分が正式な家族として認められず、影の存在として扱われてきたのかもしれません。
東賀山事件の犯行の動機は?
林川が阿南や阿南の母を顧みず、正式な家族だけを優遇していたとすれば、阿南が林川に対して強い恨みを抱いていたとしても不思議ではありません。
林川が家族を守ることも、自分とその母を認めることもなく、自身を影として扱い続けたことが、阿南の心に深い傷を残したと考えられます。
その復讐心が、林川一家を手にかけるという、残酷な行為を引き起こしたのかもしれません。
そして、警察が林川家に出入りしていた植木職人・遠藤力郎を逮捕したことを受けて、阿南は自分の罪を誰にも言わず秘密にして隠し通してきたのかもしれません。
山下春夫事件の真犯人は赤沢正?
山下春夫事件の真犯人は、赤沢正ではないかと推察します。
東賀山事件で植木職人・遠藤力郎に自白を強要させた、という過去があったのではないかと考えられます。
赤沢は山下春生の元部下であり、家族ぐるみの交流があった関係です。
心麦が父・春生の葬儀後、赤沢の家族と食事を共にし、花見の写真を見て涙を流すシーンからも、赤沢と春生の間に深い信頼関係があったことが描かれています。
しかし、その親密な関係の裏には、赤沢が隠したい秘密や葛藤が潜んでいたのではないでしょうか。
山下春夫事件の犯行動機は?
赤沢は、東賀山事件において遠藤力郎の自白を強引に引き出していた、と考えられます。
春生が力郎の冤罪を確信し、再調査を進めていたことを知った赤沢は、春生を消すことで自身の関与を隠そうとしたのではないでしょうか。
この事件は赤沢のキャリアに大きく影響を与えたと考えられ、もしその捜査が不正であったことが明らかになれば、赤沢の地位は崩壊することから、山下春夫を手に書けたのではないかと考えられます。
『クジャクのダンス、誰が見た?』で山下春夫が手紙を残した理由は?
山下春生が娘の心麦に手紙を残した理由には、彼の正義感と父親としての愛情が深く関係していると考えられます。
春生は元刑事として、東賀山事件や遠藤力郎の冤罪の可能性に気付き、それを突き止めようとしていました。
しかし、事件の真相に迫る過程で、自分の命が危険に晒されることを察していたのでしょう。
そのため、手紙を通じて心麦に重要な証拠や情報を託し、自分が何者かによって消された場合でも真実を追求できるように備えたと考えられます。
また、春生は心麦が林川歌であることを知っていながら、長年育てていました。
心麦の出生にまつわる秘密や、赤沢や検察官たちの関与を知りながら、彼女を守るために動いていたのではないでしょうか。
手紙に「遠藤友哉が逮捕された場合、それは冤罪だ」と記したのも、真実を隠蔽しようとする勢力に対抗するための手段だったと考えられます。
さらに、手紙には春生の父親としての愛情が込められていたとも言えます。
心麦がどのような出自であっても、彼女を守りたいという思いが強く、そのために行動してきた春生の最期の願いが、この手紙に込められていると考えられます。
春生の手紙は、真相解明への道筋であり、心麦への遺言とも言える重要な役割を果たしているのです。
ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』最終回までのあらすじと登場人物
ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』の登場人物と、最終回までのあらすじがコチラ▼
登場人物
役名 | 俳優 | 役どころ |
---|---|---|
山下心麦(やました こむぎ) | 広瀬すず | 元刑事・山下春生の養女。父の死をきっかけに事件の真相を追う。正体は林川歌。 |
山下春生(やました はるお) | リリー・フランキー | 元刑事で心麦の養父。放火により亡くなる。東賀山事件の真相を探っていた。 |
遠藤友哉(えんどう ともや) | 成田凌 | 山下春夫事件の容疑者。冤罪を主張している。父・遠藤力郎は東賀山事件の犯人として服役中。 |
松風義輝(まつかぜ よしてる) | 松山ケンイチ | 弁護士。心麦の依頼を受け、遠藤友哉の弁護を担当。父が失踪した過去を持つ。 |
波佐見幸信(はさみ ゆきのぶ) | 森崎ウィン | 松風の幼馴染で共同経営者。松風の良きサポート役。 |
遠藤力郎(えんどう りきろう) | 酒向芳 | 東賀山事件で犯人とされる人物。友哉の父。冤罪の可能性がある。 |
林川安成(はやしかわ やすなり) | 東賀山事件の被害者で一家の主。実業家でギャンブルに依存していた。 | |
林川歌(はやしかわ うた) | 東賀山事件で唯一生き残った次女。心麦の正体。 | |
赤沢正(あかざわ ただし) | 藤本隆宏 | 春生の元部下。事件の裏で暗躍している可能性がある。 |
阿南由紀(あなん ゆき) | 瀧内公美 | 検事。強い野心を持ち、事件の隠蔽に関与している可能性がある。 |
染田(そめだ) | 酒井敏也 | ラーメン屋の店主で春生の知人。春生から手紙を預かり心麦に渡す。後に亡くなってしまう。 |
神井孝(かみい たかし) | 磯村勇斗 | 記者。心麦に情報を提供しつつ、彼女の出生に疑問を投げかける。 |
東賀山事件とは
東賀山事件は、2000年7月7日に林川安成一家6人が亡くなった凄惨な事件です。
一家は亡くなった状態で発見され、生後半年の次女・歌のみが生き残りました。
犯人とされたのは、林川安成から借金をしていた植木職人・遠藤力郎で、動機は金銭トラブルとされています。
しかし、事件には冤罪の可能性が浮上し、力郎の自白は強引な取り調べによるものだった疑惑を山下春夫がひそかに調べていました。
また、林川家は地元の有名な実業家一家で、多くの人間関係トラブルを抱えており、山下春夫は真犯人や事件の全貌を掴もうとひそかに探っている途中、無念にも亡くなってしまいます。
山下春夫の事件とは
山下春夫の事件は、クリスマスイブの夜に起こった放火事件です。
大学生の山下心麦と、父・春生がいつもの屋台で肩を並べてラーメンを楽食べ別れた後、父・春夫が火事で亡くなりました。
心麦がサークルの飲み会から帰宅すると、目の前には燃え上がる家と、父が亡くなったという現実が待ち受けていたのです。
やがて、山下春夫事件の容疑者として一人の男が逮捕されます。
その人物は、かつて春生が関与した資産家一家が亡くなった事件の犯人・遠藤力郎の息子・遠藤友哉でした。
あらすじ
『クジャクのダンス、誰が見た』は、元刑事・山下春生が放火で亡くなった事件から始まるサスペンスです。
山下心麦は、父・春生の残した手紙を手がかりに、事件の真相を追い始めます。
春生は心麦に託した手紙に、自分が亡くなった後に逮捕された者の冤罪者リストを記していました。
山下春夫事件の犯人として逮捕された遠藤友哉は、かつて春生が担当した東賀山事件で有罪となった遠藤力郎の息子で、事件の背後には冤罪の可能性や司法の闇が浮かび上がります。
心麦は弁護士の松風義輝と協力し、事件を調査する中で、自身が東賀山事件で生き残った被害者・林川歌であることを知ります。
警察の赤沢刑事や検察官の阿南由紀が事件に深く関与し、証拠隠滅や偽装を行っていることが少しずつ明らかになっていくことに。
さらに、春生が心麦を守るために出生証明書を偽造した過去や、事件関係者が次々と亡くなる不可解な展開も描かれます。
複雑に絡み合う人間関係と隠された真実が明らかになる中、心麦は父の遺志を継ぎ、事件の真相を追い続けるのでした。
ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』最終回での見どころ
『クジャクのダンス、誰が見た』の最終回では、物語全体の謎が一気に明らかになり、事件の真相が解き明かされるクライマックスが見どころです。
心麦が自らの出生の秘密と向き合う中、自分が林川歌であることを知り、東賀山事件の真犯人や背後に潜む司法の闇、警察・検察の不正が浮き彫りになっていきます。
父・山下春生が命を懸けて伝えたかった真実とは何だったのか、そして彼が遺した手紙に込められた願いがどのように実現するのかが描かれます。
また、警察の赤沢刑事や検事の阿南由紀といった重要人物たちが、事件への関与を暴かれる緊迫感ある展開も注目です。
心麦が松風弁護士や仲間たちと協力しながら、父の遺志を継いで真実にたどり着く姿が描かれると同時に、正義を追い求めることの困難さや葛藤もリアルに描写されます。
物語を通じて複雑に絡み合った人間関係や、過去から現在へと続く因縁がすべて解きほぐされる瞬間は、見ている人にとって大きな感動と衝撃を与えることでしょう。
心麦が自分自身を見つめ直し、未来への一歩を踏み出すエンディングも、最後まで目が離せない見どころとなっています。
『クジャクのダンス、誰が見た?』原作漫画のあらすじ
『クジャクのダンス、誰が見た』の原作漫画のあらすじがコチラ▼
『クジャクのダンス、誰が見た?』1巻
クリスマスイブの夜、山下心麦は元警察官である父・春夫とともに屋台のラーメンを楽しんでいました。
父との穏やかな時間を過ごした後、彼女は一人で映画を観に行き、充実した一日を終えて帰宅します。
しかし、帰宅すると予想だにしない光景が広がっていました。
自宅が放火により焼け落ち、父・春夫が火事で命を落としてしまったのです。
警察は迅速に捜査を行い、放火の容疑者を特定して逮捕したと心麦に伝えます。
その容疑者は、かつて父が担当した凄惨な事件の犯人の息子である遠藤友哉という人物でした。
その事件とは、資産家一家が次女を除き全員命を落としたという衝撃的な内容で、父・春夫が捜査にあたったものです。
当時の捜査では、犯行の動機が金銭トラブルによるものとされ、出入りしていた職人の遠藤力郎が容疑者として逮捕されました。
また、友哉には過去に放火の前科があることも判明し、事件の全貌が疑問なく解明されたかのように思われました。
しかし、心麦はラーメン屋の店主から父の遺した手紙を受け取り、その内容に驚きます。
手紙には多額の現金が同封されており、「自分がいなくなり、この手紙に記された名前の人物が逮捕された場合、それは冤罪である」と記されていました。
また、冤罪で逮捕された場合には、松風という弁護士に弁護を依頼するようにとも書かれていました。
心麦は父の言葉を信じ、松風の弁護士事務所を訪ねますが、最初は弁護を拒否されます。
それでも諦めず説得を続けた結果、松風は最終的に遠藤友哉の弁護を引き受けることになります。
その後、心麦はさらに衝撃的な事実を知ることになります。
週刊誌記者の神井から、心麦は父・春夫の実子ではないという事実を告げられるのです。
『クジャクのダンス、誰が見た?』2巻
記者の神井は、心麦に対して春夫の実子ではないと伝えますが、これはあくまで自分の推測であると説明しました。
その後、心麦は松風の弁護士事務所で働き始め、事件の真相を探るために動き出します。
ある日、父・春夫の元部下である赤沢を訪ね、父の遺した手紙について話し合いながら、彼との思い出を共有しました。
赤沢はこの手紙の重要性を理解し、検事の阿南に遠藤友哉をなぜ起訴しないのか問い詰めます。
その場で春夫の手紙を阿南に見せましたが、阿南はこの手紙の存在を以前から知っていた様子を見せます。
そして、赤沢が立ち去った後、阿南は誰かに急いで電話をかけるのでした。
この謎めいた行動が、事件にさらなる疑念を呼び起こします。
その後、神井が松風の事務所に持ち込んだDNA鑑定の結果が、新たな衝撃をもたらします。
その結果、心麦と伯母には繋がりがないことが判明しました。
この事実によって、心麦の出自に関して深い疑問が浮上します。
そして、林川一家が犠牲となった「東賀山事件」で生き残った唯一の人物である林川歌と心麦の年齢が近いことから、心麦が実は林川歌ではないかという可能性が浮上したのです。
事態はさらに複雑化します。
伯母は「もし心麦が春夫の実子でないのなら、財産は渡せない」と主張し、その様子を神井は密かに録音していました。
さらに、春夫が遠藤友哉に謝罪する音声の存在が明らかになります。
この音声が公開されることで、長い間封印されていた「東賀山事件」の真相が徐々に明るみに出ることとなり、心麦の人生はさらに大きく動き出すのでした。
『クジャクのダンス、誰が見た?』3巻
松風は染田の経営するラーメン屋を訪れ、これまでの出来事について話を聞きます。
染田は、心麦について詳しくと語り、当時の母親が心麦はよく食べる子で大きいと話していたことを明かしました。
さらに染田は、心麦が幼い頃に母親を亡くしたときに、一時的に味覚を失ったことがあったと続けます。
そして、今回も父・春夫を亡くしたこと心配します。
この情報を聞いた松風は、心麦の心の傷の深さに思いを巡らせるのでした。
その後、松風は弁護士として遠藤友哉の弁護を正式に受任します。
一方、記者の神井が松風に送った音声データが、元は動画だったことが判明。
松風は神井に会い、その動画を確認します。
そこには、春夫が友哉に対して力郎は無実と謝罪している様子が映っていました。
この動画が新たな真相を示唆し、事件の構図がさらに複雑化します。
一方、心麦は林川歌について調べ、彼女の生年月日を知ります。自分の生年月日とは違うことから、自分が林川歌である可能性に疑問を抱き始めます。
しかし、さらなる調査を決意します。
その頃、警察官の赤沢は春夫が遺した手紙について染田の関与がないか事情聴取します。
染田はついに手紙を自分が作成したといいます。
しかし、警察を出た直後、染田は誰かと電話をし、「話が違う」ともめている様子が目撃されます。
その後、染田は心麦を呼び出し、涙ながらに「金を受け取って手紙を作成したと警察に嘘をついてしまった」と告白しました。
そして、「もう一度警察に行き、嘘を撤回する」と話します。しかし、
その矢先、染田は河川敷で倒れているところを発見され、病院へ搬送されました。
『クジャクのダンス、誰が見た?』4巻
ラーメン店の店主・染田は倒れているところを発見され、搬送先の病院で息を引き取りました。
その知らせを受けた心麦は深く悲しみに暮れます。
染田が倒れていたのは事故とも見られていましたが、何者かに口封じのために襲われた可能性もあり、疑惑は残されたままです。
そんな中、心麦は幼馴染で大学時代も一緒だったありさから、生前の父・春夫を裁判所で何度か見かけたという話を聞きます。
松風とともに春夫の行動を調べた結果、松風が裁判所にいた日と春夫がいた日が重なっていることが分かりました。
さらに、松風と波佐見が刑事事件を扱う弁護士仲間に確認したところ、春夫が鳴川弁護士の裁判を傍聴していたことが判明します。
その後、松風は心麦を連れて、春夫の手紙に記されていた三木田辰雄のもとを訪ねます。
三木田は、かつて東賀山事件で力郎の弁護を担当していた弁護士でした。彼によれば、春夫は力郎が冤罪であると考え、過去に何度も彼に相談しに訪れていたといいます。
また、三木田は弁護士の勉強会で松風を見かけ、その真摯な姿勢に心を動かされ、春夫に松風を推薦したのだと語りました。
三木田はさらに、東賀山事件の背景について語ります。
被害者である林川家は地元で名の知れた資産家一家でしたが、創業者・林川明宏は周囲に多額の金を貸していたため、事件の動機を持つ人物は多数存在するといいます。
松風は三木田の話を聞く中で、自分の過去を思い返します。
松風の父・久世正勝は元警察官でしたが、窃盗の容疑をかけられたことで失踪し、松風と母を残しました。
一方、赤沢刑事は松風が実は久世正勝の息子であることを知り、驚愕します。
かつて赤沢は久世に意味深な言葉をかけられたことがありました。
その後久世は失踪し、その言葉が赤沢の中でずっと引っかかっていたのです。
この事実が明らかになることで、さらに複雑な人間関係と事件の背景が浮き彫りになっていきます。
『クジャクのダンス、誰が見た?』5巻
検事の阿南由紀には複雑な過去がありました。
母親は未婚のまま由紀を育て、由紀が大学に合格した際も、父親の正式な息子より学歴が高いことを気にしていたといいます。
由紀はやがて検察の同僚と結婚しますが、出世を嫉妬されたことが原因で別れることになりました。
その影響もあってか、彼女は自分のキャリアに一層厳格であろうとしてきたのです。
心麦は検察庁に呼び出され、阿南検事と対面します。
阿南は、染田が薬物に手を染めていた事実を挙げ、さらに父・春夫が遺したとされる手紙について「それは染田が作成したものではないか?」と問い詰めます。
心麦は困惑しつつも「父が書いたものだと思う」と正直に答えました。
その後、松風から連絡を受けた弁護士の鳴川徹が現れます。鳴川は元検事であり、遠藤友哉が春夫の命を奪った犯人ではないと考えていました。
彼は松風と心麦に協力することを約束し、事件解明に向けて行動を共にすることになります。
鳴川と心麦は、東賀山事件の被害者・林川家の親戚である津寺井を訪ねます。
津寺井は心麦たちに、現在の歌の写真を見せながら海外に行っていると話します。
しかし、心麦たちが去ると、津寺井は誰かに電話をかけており、その内容は不明でした。
この行動が、新たな疑念を呼び起こします。
さらに、心麦と鳴川は記者の神井から提供された情報を基に、自分の出生に関する手がかりを探るべく行動を開始します。
心麦が生まれた産婦人科の元院長とその助産師に話を聞きに行くことにしました。
この訪問が、心麦の出自に関するさらなる手がかりをもたらすのです。
『クジャクのダンス、誰が見た?』6巻
産婦人科の元院長は、過去に起きた秘密を明かしました。
東賀山事件後、津寺井が、林川歌を金儲け目的で引き取ろうとしたこと、その計画を知った警察官の赤沢が、子供を守るために嘘の出生証明書を作成するよう依頼し、林川歌を山下春生のもとで引き取ったのが、心麦にまつわる秘密だったのです。
産婦人科の元院長の告白を聞いた心麦は、自分の出自に関する衝撃の事実を知り、愕然とします。
自らの過去を受け入れるにはあまりに重い事実に打ちひしがれながらも、真実を確かめるため、心麦は赤沢に会いに行きました。
赤沢は黙っていたことを謝罪し、当時の事情を詳しく語るのでした。
その日の夜、赤沢は産婦人科の元院長に会いに行きます。
そして翌日、産婦人科の元院長と助産師が住んでいた家が火事で全焼し、二人は亡くなってしまうのでした。
この出来事を知った心麦は、単なる偶然ではなく、何者かの意図が絡んでいると直感します。
その後、心麦は赤沢の妻に家へ招かれます。
心麦が自分は林川歌だったと話すと、赤沢の妻はそのことを口外しないでほしい懇願しました。
そして、赤沢が心麦への謝罪の気持ちとして持ってきたという、多額の現金が入った通帳を見せます。
しかし、その大金がどこから手に入れたのか、赤沢の妻にも分からないといいます。赤沢の妻は、言わないでほしいと怯えた様子で頼み込むのでした。
一方、松風は母から連絡先を教えてもらい、長年失踪していた父・久世正勝に会いに行きます。
正勝はかつて赤沢の部下でしたが、赤沢の強引なやり口を上層部に報告したことで、逆に疎まれる存在となったと語ります。
その後、正勝は盗みの濡れ衣を着せられる事件に巻き込まれました。
正勝が犯人扱いされたのです。
正勝は、春夫から連絡を受けたこともあると語り、その際、電話越しに聞こえた鳴川の声がかつての同僚・紺野に似ていると感じたと話しました。
その頃、赤沢の部下である秋貞は、元産婦人科医の火事に関連する証拠を見つけます。
赤沢の衣服に付着していた毛が、火事で亡くなった元産婦人科医の家で飼われていた犬の毛と一致することをDNA鑑定で確認したのです。
この結果により、秋貞は赤沢が阿波山夫妻の死亡事件に関与しているのではないかと疑い始めます。
まとめ
ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』の最終回に向けた考察は、物語全体の謎と人物関係を解き明かす重要なポイントが見どころです。
まず、心麦が父・春生の遺志を継ぎ、東賀山事件の真犯人や司法の闇を暴こうとする姿が描かれます。
特に、阿南由紀検事や警察官・赤沢の隠蔽工作や不正が暴かれ、真相が明らかになる緊迫した展開が見ていて手に汗握る展開となるでしょう。
また、心麦が自身の出生の秘密と向き合い、自分が林川歌であることを受け入れる過程も見どころのひとつです。
春生が心麦に残した手紙に込められた願いや冤罪の晴らされ、ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た』は感動的なラストを迎えることでしょう。