Netflixドラマ『グラスハート』に登場するロックバンド「テン・ブランク」のバンド名の意味や由来、モデルの存在についてまとめました。
佐藤健さん演じる藤谷直季が率いるバンド「テン・ブランク」どんな意味のあるバンド名で、バンド名にはどんな背景があるのか、由来が気になりますよね。
『グラスハート』に登場する藤谷直季が率いるロックバンド「テン・ブランク」のバンド名の意味や由来、モデルのバンドはいるのかもあわせて深掘りしていきます。
『グラスハート』テン・ブランクの意味は?
「テン・ブランク」は数字の「百」を意味しています。
「100」を「10 0」に分けて、最初の二桁の10を「ten(10)」三桁目の0を「blank(不明)」と称し、「100」のことを「ten blank(テン・ブランク)」と表記したのです。
テン・ブランクの意味については、グラスハートシリーズ第2巻「嵐が丘」の中の「嵐が丘Ⅴ」で藤谷直季の言葉で語られています。

「嵐が丘Ⅴ」で、テン・ブランクはテレビ初登場として音楽番組に出演します。
番組MCからバンド名について聞かれたときに、藤谷直季がバンド名の意味について答えているシーンが出てきます。
そこで、作中ではじめて「テン・ブランク」の意味について語られることとなったのです。
そして、この時まで西条朱音は「テン・ブランク」のバンド名の意味について知らされていなかった、というオチもあります。
テレビ出演で演奏のためドラムでセットをしていたところに、聞こえてくる藤谷直季と番組MCのやりとりから、「テン・ブランク」の意味について西条朱音は知ることとなりました。
グラスハートシリーズ第1巻「グラスハート」の中の「薔薇とダイナマイト」のラストで藤谷直季が、「テン・ブランク」の意味をそのうち話すと言っていましたが、西条朱音も思わぬ形でバンド名の意味を知ることとなったのです。

そんな「テン・ブランク」というバンド名には、リーダー・藤谷直季のこだわりとも言えるメッセージが込められています。
『グラスハート』テン・ブランクのバンド名の由来は?
「テン・ブラン」のバンド名の由来として、藤谷直季は
百パーセントで完結しないってこと、目盛(フルゲージ)いっぱいまで行っても先がまだ未知数っていイメージ。そういうバンドなんです。
とグラスハートシリーズ第2巻「嵐が丘」の中の「嵐が丘Ⅴ」で語っています。

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ロック界のアマデウスと称される天才・藤谷直季が率いる新しいプロジェクト、当初は藤谷直季と高岡尚の二人で売り出す予定でした。
ですが、そこに藤谷が坂本一至と西条朱音の二人の加入を独断で決め、走り出したのがバンド「テン・ブランク」です。
藤谷には、一回り進んだ流行りを自分で演出する、爆発的に売れるロックバンドをつくる、といくもくろみがありました。
自分の率いるロックバンドはどこまでも飛躍する、どこまでも進化する可能性を秘めた未知数のバンド、そういう意気込みをバンド名「テン・ブランク」という名前に込めていると言えるでしょう。
そんな「テン・ブランク」というバンド名が作中で初登場したのは、グラスハートシリーズ第1巻「グラスハート」の「グラスハートⅢ」でした。

テン・ブランクがバンドとして初となるオフィシャルな演奏、初めての野外フェスへの出演直前まで、実はバンド名がはっきりと決まっていなかったのです。
そして、野外フェスの当日、演奏前のMCで高岡尚の口からバンド名が正式に発表された、という経緯があります。
この時、坂本一至や西条朱音はバンド名の意味や由来について、何も知らされていません。
「テン・ブランク」がここから始まる、という時に何も知らせていないなんて、なんとも藤谷直季らしいとも言えますね。
『グラスハート』テン・ブランクにモデルはいる?
バンド「テン・ブランク」のモデルについて、著者の若木未生先生は明確にはしていません。
おそらく、若木先生のオリジナルだと思われますが、グラスハートが誕生した当時の音楽シーンを振り返ってみましょう。
グラスハートシリーズの第1巻「グラスハート」が発売されたのが1994年1月10日。
テン・ブランクは
- ボーカル/ベース
- ギター
- キーボード
- ドラム
という4人編成のロックバンドです。
この編成でのロックバンドを当時の日本のロックシーンで探してみましたが、残念ながら見つかりませんでした。
当時の海外のロックシーンで人気を博したオアシスやニルヴァーナなどのロックバンドを見ても、テン・ブランクのような編成のバンドは見当たりません。
特に、90年代に活躍しているロックバンドでキーボードを正式メンバーとして採用しているバンドは見つけられず、キーボードはサポートメンバーというポジションです。
ロックバンドの4人編成といえば、ボーカル・ギター・ベース・ドラムという編成が多いので、テン・ブランクの編成は、ロックバンドとしてはかなり珍しい編成ですよね。
そこも、藤谷直季の天才ぶりを際立たせるための、若木先生の設定の妙なのかもしれません。
現代でテン・ブランクと同じ編成のロックバンドと言えば、King Gnuがあげられますね。
メンバーの常田大希さんが作詞作曲・プロデュースまで幅広くワークするスタイルも、藤谷直季に通じるものがあります。
まとめ
『グラスハート』に登場するバンド「テン・ブランク」は、数字の「100」を「ten(10)」と「blank(不明)」に分けた造語です。
「完全な100にはならず、まだ先がある」という意味を持っており、藤谷直季がバンド名の由来として、この考えを語っています。
「テン・ブランク」は当初、藤谷と高岡尚のデュオとして始動する予定でしたが、藤谷が独断で坂本一至と西条朱音を加入させ、4人編成のロックバンドとなりました。
藤谷は「時代を先取りし、進化し続けるバンド」を作ることを目指しているのです。
バンド名は第1巻『グラスハート』の「グラスハートⅢ」で初めて登場し、野外フェス出演直前に正式決定しました。
坂本一至と西条朱音にはその時までバンド名の意味を知らされていなかったのも、藤谷らしい展開といえます。
また、テン・ブランクの編成(ベース/ボーカル、ギター、キーボード、ドラム)はロックバンドとしては珍しく、90年代の実在バンド(オアシスやニルヴァーナ)にも類似するものは見当たりません。
テン・ブランクの編成は、藤谷の天才的な個性を強調するための設定とも考えられます。
現代のロックシーンでは、King Gnuがテン・ブランクと同じ編成のロックバンドとして挙げられます。